このブログでは、基本的に私が実際に購入したものについて紹介しています。
ただ、今回プリアンプの買い替えのために色々と試奏した中で印象に残ったものについて書こうとしたところ、かなりのボリュームになってしまったので個別記事にします。
今回試奏したのは、Darklrass B7K Ultraの最新バージョンです。
B7Kの上位機種の新型
Darkglassは現在、Vintage、Alpha・Omega等、多くの歪みエフェクター・プリアンプをリリースしています。
やはりその中で最も「この音は他のエフェクターでは出せない」という特徴的な音になるのが、B3KやB7Kだと思います。
以前所有していたB3Kの記事でも書いたとおり、冷たい質感の鋭い歪みが特徴です。

このシリーズにおける最上位機種が、エフェクター本体のON/OFFに加え、歪みのON/OFFができるDISTORTIONフットスイッチも備えたB7K Ultraですが、そのアップグレード版として2018年に発売された最新型がこのv2になります。
演奏シーン自体は短いですが、やはりこのAdam "Nolly" Getgoodの演奏によるオフィシャル動画が音色の特徴をつかみやすいです。
コントロールの特徴
コントロールは、まずMASTERが全体の音量の調節です。
クリーン(歪みOFF)時の音量調整ができます。
そして、イコライザーはBASS、LO MIDS、HI MIDS、TREBLEの4バンド。
ベースは100Hz、トレブルは5kHzで固定ですが、ローミッドは250Hz、500Hz、1kHzの3つ、ハイミッドは750Hz、1.5kHz、3kHzの3つから周波数を選ぶことができます。
個人的には、いずれも真ん中の500Hzと1.5kHzを選び、ベースややカット、ローミッドややブースト、ハイミッドを思いっきりブーストし、トレブルは12時というセッティングにしたときのゴリッとした質感が好みでした。
残りのコントロール、BLEND、LEVEL、DRIVEの3つのノブとGRUNT、ATTACKの2つのミニスイッチはB3Kと全く同じなので、説明は割愛しますが、これらの歪みコントロールはDISTORTIONのフットスイッチがONのときのみ働きます。
イコライザーとの組み合わせで、自由自在に歪みをコントロールできます。
また、DRIVEがゼロの状態でもBLENDを上げていくと「Darkglassの音!」な感じに変化していくので、これも是非試してみていただきたいです。
旧バージョンからの改善点
今回の試奏ではCAB SIM(キャビネットシミュレーション)機能は試せませんでしたが、私が一番気になっていたのは、旧型機種の「フットスイッチを踏んでから実際にエフェクトがONになるまでにタイムラグがある」という欠点が解消されているか?という点でした。
これに関してはバッチリ改善されており、踏んだらすぐに音色が切り替わってくれるので、スイッチャー等を使わず直列に繋いでON/OFFする場合でもストレスは無いでしょう。
音の特徴として、歪まない状態でもかなり輪郭が強調されるので、プリアンプとしては癖が強い部類になりますが、それこそが現代の音楽シーンで人気の理由でしょう。
このモダンな質感は、他のエフェクターでは得られない個性的なものです。
楽器との相性
ただ、購入を見送った理由として、私が使っているパッシブベースと相性が悪かったという点があります。
いや、パッシブでもまさに「あの音」に近い感じにはなるんですが、自分のベースはピックアップの出力がやや弱いため、どうにも入力ゲインが不足している感じがあり、アクティブのベースを繋いだときと比べると出音にパンチが足りなかったのです。
やっぱりプリアンプにGAINコントロールは欲しいな、というのが個人的な結論です。
なお、本国サイトの記載によると、Darkglassの製品の多くは12Vや18Vでも駆動できます(※故障した際に国内代理店の保証から外れる可能性があるので注意)。
しかし、このB7K Ultra v2に関しては9Vでしか駆動できないことが明記されています。
おそらくCAB SIM機能でデジタル回路が搭載されているためかと思いますので、高電圧駆動を試したい人は旧バージョンを探しましょう。
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