前にオルガンっぽい音のエフェクターについて色々書いたんですが、これを忘れてました。
多くのシリーズ製品が出ているエレハモのエフェクターです。
電源はDC9Vアダプター(※専用アダプター付属)、電池駆動不可。
ベースに使えるか
たまにこれを「ギターシンセ」と呼んでいる人を見ますが、B9はギターの信号をトリガーに内臓シンセの音を出すギターシンセの類ではなく、ギターの音を加工してオルガンのような音にする、純然たる「エフェクター」です。

オクターブやモジュレーション等、様々なエフェクトが内部で効いているようで、ギターで使うと本当にオルガンっぽい音を出すことができます。
ただ、先に結論から言ってしまうと、ベースで使うには正直厳しいです。
こちらの動画を見ていただくと分かりやすいと思います。
こちらがギターで弾いた場合のオフィシャル動画です。
ユーザー投稿の動画とオフィシャル動画という差を考慮しても違いは歴然で、ベースで弾く場合は高音域でないとなかなかピッチを検出してくれませんし、レイテンシー(発音の遅れ)もだいぶ気になります。
しかし、そこを気にしないのであれば飛び道具としてはかなり面白いです。
コントロールの特徴
コントロールは、DRY VOL、ORGAN VOL、MOD、CLICKの4つのノブと、9つの音色を選択するロータリースイッチです。
DRY VOLは原音の音量、ORGAN VOLはエフェクト音の音量、MODはモジュレーションのスピードです。
CLICKは音色によって、音のアタックやモジュレーションの深さを調整します。
自分自身がオルガン方面の知識があまりないこともあり、「〇〇っぽい音」というのが正直あまり書けないのですが、自分の中では「ジョン・ロードごっこができるエフェクター」というポジションでした。
また、パイプオルガンやジャズ系のエレクトリックピアノの音色も入っています。
普段出てこないようなフレーズを思いつくこともあったりして、かなり楽しいエフェクターでした。
最初に書いたとおり、正直ベースで使うには難があります。
しかし、ワーミー等の反応が速いピッチシフターと組み合わせて使うという方法もありますし、キーボードのいないバンドでポイント的に使う等、使い方によってかなり面白いことができるかと思います。

同シリーズの製品について
後発商品のC9はハードロック・プログレ系の音色で、KEY9はフェンダーローズを中心としたエレピに加え、マリンバやヴィブラフォン、スティールドラムといった楽器の音まで入っています。
さらに、メロトロンに特化したMEL9、ムーグやオーバーハイムといったアナログシンセを再現したSYNTH9といった製品も出ています。
いずれも試奏の結果、ベースの低音域で使うのは厳しいと感じたのですが、キワモノエフェクター好きのベーシストには是非チャレンジしてもらいたいエフェクターです。
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