【比較レビュー】DigiTech Bass WhammyとWhammy 5

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今回はペダルピッチシフターの代表格、思春期の憧れだったワーミーです。
英語の発音は「ワミー」の方が近い、というのはもはや有名な話ですかね。
電源はDC9Vアダプター(※専用アダプター付属)、電池駆動不可。

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ワーミーとは一体何なのか

中学生の頃、私はhide(X JAPAN)が凄く好きだったんですが、当時の若者向けバンド雑誌で、彼の愛用エフェクターとして「ワーミー」という単語をよく見かけました。
でも、20年ぐらい前のその手の雑誌って今ほど親切じゃなくて、どういう効果のエフェクターなのかいまいち分からなかったんですよね。
ネットで検索したり動画を見るなんていう手段はなかったし、楽器屋も近くにはなくて、結局しばらく謎のままでした。

このワーミー、どんなエフェクターかを一言で説明すると、「ペダルを踏み込むとアームアップしたときのようにギュイーン!と音程が上がる」というものです。

(※ベースではないのですが、非常に分かりやすい例としてMUSEのギターボーカルMatthew Bellamyによるワーミーフル活用ギターソロがこちら。4:10あたりから始まり、歌が入ってからも4:56あたりまで踏みまくっています)

これが一番メジャーな使い方ですが、逆にアームダウンのように音程を下げることや、音にハーモニーを加えることもできます。

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旧型ワーミーとの違い

2012年発売の第5世代ワーミーであるWhammy 5はベースの音域にもある程度対応しており、私はこれを発売直後に購入しました。
4代目以前の旧世代ワーミーは、交流電源のAC-ACアダプターしか使えず、よくある直流電源のDC9Vパワーサプライ(AC-DCアダプター)では動作しません。
それを一般的なDC9V電源で使えるようにし、さらに従来は不可能だった和音での演奏にも対応したのがWhammy 5でした。

そして2年後に、同じ筐体で青色のベース用ワーミーが復活した際、私はそのBass Whammyに買い換えました。
(※ベースワーミーは過去にも存在し、「青ワーミー」等とも呼ばれていましたが、現行モデルとは別物です)
Whammy5とBass Whammyはほとんど同じ機能を持っていますが、ちょっとした違いがいくつかありました。

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コントロールの特徴

コントロールは、ダイヤル式のセレクターと、CLASSIC/CHORDSのモード切替のみ。
使い方はギター用もベース用も同じですが、セレクターで指定できるピッチ変化の種類がこのとおり微妙に異なります。

セレクターがWHAMMYのセクションにあるときは、ペダルを踏み込まない状態だと原音のままで、ペダルを踏み込んでいくと徐々に指定したところまで音程が変化していきます。
指定できるのは全部で10種類。最大で上は2オクターブ上、下は3オクターブ下(DIVE BOMB)まで出せます。
DIVE BOMEだと、ギターで限界までアームダウンしたときのような「ブゴゴゴゴゴ!」という音が出てきます。

セレクターがHARMONYのセクションにあるときは、「ペダルを踏み込まない状態だと原音+5度上の音、踏み込むと原音+6度上の音」等の組み合わせが9種類。
これもWhammy 5とBass Whammyではハーモニーの組み合わせが異なります。

セレクターがDETUNEのセクションにあるときは、ペダルを踏み込まない状態だと原音のままで、踏み込むごとに微妙にピッチをずらした音が付加されていき、コーラスのような効果を得ることができます。
チューニングで音を合わせるときに音が揺れて聞こえるアレと同じ原理です。
軽めの効果のSHALLOWと、より深く揺れるDEEPの2種類あり、この機能は2機種で全く同じです。

そして、これが一番肝心だと個人的には思っているのですが、CLASSICモードでは和音に対応していないモノフォニックのピッチシフターですが、CHORDSモードで和音対応のポリフォニックピッチシフターにもなります。
CLASSICモードだと、コードを弾いてペダルを踏み込むと「ブブブ」というノイズが出てうまく鳴ってくれないのですが、CHORDSモードだと和音を保ったままウィーンとピッチが変化していくのです。
初めてやったときは感動しました。

ただ、CHORDSモードには欠点もあります。
CLASSICモードの時なら、エフェクトOFF時の音と、エフェクトONの状態でペダルを踏み込んでいないときの音はほぼ変わりません。
ペダルを踏み込んだ状態でフレーズを弾いても、若干のレイテンシー(発音の遅れ)はあるものの、他社製のピッチシフターと比べれば反応速度は圧倒的に速いです。

しかし、CHORDSモードでエフェクトをONにすると、ペダルを踏み込まない状態でも明らかにレイテンシーが発生するうえ、音痩せがひどく、アタックも弱くなります。
そしてペダルを踏み込んだ状態でフレーズを弾くと、アンサンブルで使うにはかなり厳しいぐらいに発音が遅くなります。
「単音リフやタッピングでフレーズを弾きながらピッチをギュンギュン動かすようなトリッキーな演奏にはCLASSICモード」、「シビアなリズムには乗せずに和音をピッチベンドしたいならCHORDSモード」というような使い分けが必要だと感じました。

性能面での違い

最後に、検出できる音域について。
先に「Whammy 5でもベースにある程度対応していた」と書いたとおり、Whammy 5はCLASSICモードで4弦ベース最低音のE、CHORDSモードだともう少し検出できる範囲が広がって5弦ベースの最低音のLow Bぐらいまではギリギリ検出できます。
ただ、ペダルを踏み込むと音程がフラついてしまい、あまり実用的ではありませんでした。

一方、Bass Whammyはさすがベース用だけあって、CLASSICモードでLow B、さらにCHORDSモードでは私が当時使用していたベースの最低音であるLow F#(5弦ベースよりさらに1本低音側に弦を足していた)でもピッチを検出してくれました。
しかも、上の音域については、Whammy 5でもBass Whammyでもギターの最高音である1弦24フレットを問題なく検出していたので、ピッチ検出の範囲に関してはギター用よりベース用のほうが高性能と言えます。
7弦ギターや8弦ギターで重低音を出しているギタリストなら、あえてBass Whammyの方を使うというのも選択肢というのは声を大にして主張しておきたいと思います。

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【追記】ペダルなしのワーミー系エフェクターについて

別記事でペダルなしの小型のワーミー系エフェクターをまとめましたので、よろしければこちらもどうぞ。↓

【まとめ】ペダルなしの小型ワーミー系エフェクター
私自身も過去に愛用していたワーミーは、飛び道具としては知名度が高く、まさに遊べるエフェクターの定番のひとつだと思います。 とはいえ、その大柄なサイズのため、エフェクターボードに収めるのが難しいのも事実です。 そこで今回は、ボードに入れやすい...

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