Providenceの歪みチャンネル内蔵プリアンプです。
ベース用としては珍しく、プレゼンスを備えた4バンドのイコライザーが特徴です。
電源はDC12Vアダプター(※専用アダプター付属)、電池駆動不可。
歪みエフェクターとしての性能
「プリアンプ+歪み」という構成の製品なのですが、自分はプリアンプとしての用途ではなく、スイッチャーに組み込んで完全に「細かく音が作れるディストーション」として使っていました。
動画だとこれが音の特徴を把握するのに分かりやすいと思います。
コントロールの特徴
コントロールは、CLEAN LEVEL、DRIVE LEVEL、MIX、DRIVE GAIN、BASS、MID、TREBLE、PRESENCE、MID FREQの9つのノブ。
そして、BYPASS/MUTEの切り替え用のミニスイッチです。
また、フットスイッチはON/OFF用に加え、CLEAN/DRIVEのチャンネル切り替え用フットスイッチも備わっています。
CLEAN LEVELはクリーンチャンネル時の音量です。
そして、DRIVE LEVELがドライブチャンネル時の音量、MIXが歪み音と原音のミックス割合、DRIVE GAINが歪みの深さの調節になります。
BASS、MID、TREBLE、PRESENCEはクリーン・歪みのチャンネル切り替えに関係なく常時有効なイコライザーで、小さいつまみのMID FREQでMIDの周波数を調整できます。
周波数はベース60Hz、ミドル150Hz~1kHz(センターで400Hz)、トレブル3kHz、プレゼンス7.5kHzです。
音質はややハイファイ系ですが、イコライザーの効きに癖がなくナチュラルで、音に自然なハリが出てくっきりした音になるのは「さすがProvidence」という感じでした。
また、自分はスイッチャーに組み込んでいたので使いませんでしたが、BYPASS/MUTEスイッチにより、メインのフットスイッチの役割を「エフェクトのON/OFF」ではなく「ミュート」にすることもできます。
BDI-1にはVZ THRUという出力端子があり、ここからVitalizer B(バッファー)を経由した音が常時出力されるのですが、ここにチューナーを繋いでおき、フットスイッチでミュートできるようにしておけば、パッチケーブル1本でチューナーを接続し、かつ音を出さずにチューニングできるというわけです。
音色の特徴
歪みは、音抜けよりも太さを重視した感じのディストーションですが、イコライザーと合わせて幅広い音作りができます。
特にEQのプレゼンスが個人的に非常に便利で、歪みエフェクターでトレブルをブーストしてジャリジャリの歪み音を作るとノイズが多くなりがちなのですが、プレゼンスをややカット気味にすることで激しく歪ませてもノイズを抑えるという使い方もできました。
内部での接続はイコライザー→歪みの順番になっているようで、EQでブーストした帯域はより激しく歪みます。
限定モデルについて
なお、日向秀和のシグネチャーモデルとして「BDI-1HH“極”」が間もなく発売されます。
中身は基本的に同じようですが、「入出力ジャックに金メッキ接点を採用している」という違いがあるようです。
ひなっちシグネチャーのほうは限定生産なうえ通常モデルより結構高いんですが、これから購入する人は音質に違いがあるのかを比較して選ぶのもいいかもしれないですね。
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