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【レビュー】ZVEX / BOX OF METAL

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今回はギター用のハイゲインディストーションです。
名前だけ見るとよくあるメタルディストーションっぽいですが、こいつは一味違います。
ベースと相性がいいギター用ディストーションとして、これ以上のものを私は知りません。

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いわゆる「メタルディストーション」との違い

「メタル」と名のつくディストーションは、だいたい「歪みまくる代償として音の線が細くなり、抜けが悪い」というものが多いです。
きめ細かい歪みが特徴で、単体で聴くとかっこいい音が出るのですが、バンドアンサンブルに混ざると聴こえなくなり、そのうえ音の分離が悪いためにコードを弾くと何の音だか分からなくなってしまう。
その特徴を活かしてメタル以外のジャンルで使われていたりもしますが、その手のメタル用ハイゲインディストーションにはどうも「初心者御用達」みたいなイメージがついて回ります。

しかし、このBOX OF METALはよくあるハイゲインディストーションとは一線を画した音です。
パッと弾いた感じはファズっぽく感じられるかもしれませんが、実際にファズと比べてみると、細かい歪みの質感を持った、間違いなくディストーションの音です。
一般的な「激歪みメタルディストーションの音」と比べ、音の輪郭や存在感が明瞭すぎて、とっさに「ディストーションの音だ」と認識することができないぐらい、アンサンブルで埋もれない「強い音」のエフェクターなのです。

私は回路関係に全く明るくないのですが、詳しい友人によると、BOX OF METALは一般的なディストーションエフェクターとは異なり、プリアンプのような回路構成によって信号を何重にも増幅して音を歪ませているのだそうです。
ベースを繋いでいる動画がないのでギターでの演奏ですが、こちらの動画がその独特の音質が伝わりやすいのではないかと思います。

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コントロールの特徴

コントロールは、VOL、BASS、MID、TREB、GAIN、GATEの6つのノブ。
そして、エフェクトのON/OFFのフットスイッチに加え、ノイズゲートのON/OFFを切り替えるフットスイッチも備えています。

基本的に各コントロールは名前の通りで、VOLが音量です。
BASS、MID、TREBはそれぞれ低音域、中音域、高音域のイコライザーです。

で、GAINが歪みの深さの調整なのですが、このGAINノブ、回すとガリノイズというか「ガササササ!!!」という凄い音がします。
しかし、これは初期不良とかパーツの劣化によるものではなく、仕様です。
Z.VEXの他のエフェクターでもあるように、このノブは横に「CRACKLE OKAY(バリバリいうけど大丈夫)」と書かれており、元々こういうものです。

たまにこのせいで「ガリノイズが出ます」とジャンク品扱いで売られていたりしますが、それは販売店に知識がないだけなので、そういうのを見かけたらお買い得です。
このノブを回すときのガサガサ音は不良品ではない、ということは覚えておいてください。

そして、最後のGATEのノブ。
反時計回りで効きが強くなっていくのですが、これが凄い。
セッティング次第で「ミュートした瞬間にスパッと音が切れる」という、正確かつ超高速なノイズゲートとして機能します。

さらにそれだけでなく、(これは楽器の出力レベルやGAINノブとの兼ね合いにもよりますが、)完全に有効範囲を超えるレベルにゲートを効かせることも可能で、弾いた瞬間に「ブバッ!ブチチチチ!」と音がブツ切りになるというわけが分からない音も出せてしまいます。
この機能をフットスイッチで任意にON/OFFできるのも何気に便利です。

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音色の特徴

このノイズゲートですが、後段に他のエフェクターを繋いでいる時にも非常に有用です。
音を止めたときのノイズが無ければ、モジュレーションエフェクターが「サーッ」というノイズにかかって「しゅわあああん」という不要な揺れが発生するのを防げます。
また、音がスパッと止まることにより、エンヴェロープフィルターをある程度反応させることができますし、ミュート時にオクターバーがノイズを検出して変な音が鳴ってしまうこともありません。

イコライザーの効きも明確で、MIDをブーストすれば歪んだベースでも存在感を出すことができますし、TREBLEは2時~3時当たりの位置から目が覚めたような強烈なアタックが出てきます。
低音域が必要以上にカットされている感じもないですし、BASSやMIDをカット方向に調整しても、それはそれで十分に使える音になります。
ギターのバッキングだけでなくリードに使っても埋もれないようなディストーションはベースにも良い感じに使えることが多いですが、これはその典型例です。

そのへんの「ベース用」と名乗る歪みエフェクターよりも、遥かにパンチのある歪みが手軽に得られる名機だと思います。
横向きの筐体は踏みにくいという欠点もありますが、スイッチャーを使ったエフェクターボードに組み込むなら問題ないでしょう。

タイトでありながら暑苦しい音を鳴らしてくれる、個人的にかなりオススメのディストーションです。
国内での流通は以前と比べると減っているようですので、気になる方はお早めに。
ちなみに新品価格の割りには中古は安いですよ。

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