「揺れないコーラス」としておなじみのエフェクターです。
私にとって、コーラス選びの基準のひとつになった重要な一台です。
まさかこれが復活するとは思っていませんでした。
ベースに使えるか
先日、BOSSが「技 WAZA CRAFT」シリーズの新製品を2台発表しました。
1つはハイゲインディストーションの定番であるメタルゾーン MT-2w、そしてもう1つがまさかのディメンションC DC-2wでした。
私は学生の頃、これの元になったDC-2を中古で購入して使っていました。
DC-2をベースにかけてる動画はこれぐらいしかないんですが、なかなか分かりやすいです。
また、先日公開されたDC-2wのオフィシャル動画でも、ベースで演奏しているのが見られます。
2:39~と、5:09~の2箇所です。
音色とコントロールの特徴
このDC-2、よく「揺れないコーラス」と形容されます。
構造としては2つのコーラス回路を内蔵しており、それを同時にかけることで音程がうねるのを防ぎつつ、厚みや立体感を出している、ということのようです。
で、これにはエフェクターとしては珍しく、ノブがありません。
コントロールは4つのボタンのみです。
1は、揺れは浅くゆっくりで、とても柔らかいモジュレーションです。
2は、1よりも少し揺れが深くなります。輪郭が加わるような雰囲気で、少しフェイザーっぽさも感じられるような音です。
3はさらに深く揺れるようになり、ややダークな感じの音になります。
そして4は揺れのスピードが速く、普通のモジュレーションエフェクターならエグい音になってしまいそうなところなんですが、「激しく揺れている感じなのにエフェクトがきつくない」という、独特の音がします。
いずれの音色も、ピッチが変化する感じが少ない、非常に上品な音でした。
微調整ができないこともあってか、製造期間は1985年~1989年と短命に終わってしまったのですが、これだけ綺麗にかかるコーラスは意外と多くありません。
なお、このDC-2の元になったのは、RolandのSDD320 DIMENSION Dというラックエフェクターですが、そのSDD320では「ボタン2つ同時押し」という裏技があり、音色のバリエーションが多いとされていました。
旧型のDC-2ではボタン同時押しはできなかったのですが、今回発表されたDC-2wでは同時押しが可能となっているようです。
先ほどのBOSSのオフィシャル動画、4:17以降でその同時押しの音色を聴くことができます。
似た音のエフェクター
さて、そういえば「コーラス回路を2つ内臓」といえばアレがありますね。
そう、Maxonの迷機、BI-MODE CHORUSです。
過去記事でも書いたとおり、コーラスを2台繋げることで、揺れを抑えつつ深くエフェクトをかけることができます。

他にも、例えばFREE THE TONEのTRI AVATAR TA-1Hなんかは3系統のコーラスを内蔵した3相コーラスです(これがめちゃくちゃ良い!)。

揺れを抑えつつ深くコーラスをかけたい人にはこういった構造のものがおすすめですし、音程がグニャグニャにならないという点でベースに向いているコーラスといえると思います。
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