しばらく手元にギターがなかったんですが、バンドの曲を作るのにさすがに不便でした。
どうしようかと思っていたところ、Ibanezの廉価ブランドであるGioシリーズの7弦ギターを中古で安く入手できました。
意外とネット上に情報がないので、ちょっと記録しておこうと思います。
Gio Ibanezの概要
とりあえず全体像。
安ギターにはハードオフストラップがよく似合うな。
※ヘッドにくっついているのは前にこのブログで紹介した簡易DチューナーのPitch-Keyです。↓

どのランクを「安ギター」呼ばわりするかは人によって違う気がしますが、Gio Ibanezの価格帯は「ノーブランドの激安ギターよりは上、メーカー品の低価格エントリーモデルよりちょっと下」という微妙な立ち位置のように感じられます。
「ストラップやシールド、クリップチューナー等、アンプ以外はだいたい付属している」というのも、微妙な安ギター感を出しています。
なお、今回の中古ギターにはケース含め付属品が一切ついてこなかったため、残念ながら本来付属する小物の詳細は不明です。
Ibanezブランドの楽器は、上位機種が日本製、エントリークラス~ミドルクラスは現在インドネシア製になっていますが、最廉価ラインであるGio Ibanezは中国製です。
ヘッド裏のシリアルナンバーがプリントではなくシールを貼っただけだったり、ブリッジ等の金属パーツにIbanezのオリジナル品がまったく使われていなかったりと、かなりのコストダウンが感じられますが、意外にもなかなか悪くないクオリティです。
仕様について
スペックを調べてみたところ、ネックはメイプル、ボディはポプラ、指板はローズウッドのようです。
ローズウッドの規制が始まったのが2017年なので、この記事を書いている時点で新品流通している現行モデル「GRG7221QA」では、指板が「Treated New Zealand Pine」となっています。
Treated woodとは何らかの処理がされた木材のことで、実際、本来ならよくある木肌の色をしたパイン材が茶色くなっています。
樹脂を染み込ませた加工材である「BLACKWOOD」と同じものかと思われます。
また、GRG7221QAで採用されている「グラビュア・キルテッド・メイプル・トップ」というのは、キルテッドメイプルの木目に似せた模様のフィルムを木に貼り付け、その上から塗装をしたものです。
動画があったので貼っておきます。
「上手い人が弾くと何でも良い音がする」の典型例ではあるものの、音がこもりがちというか、エッジが足りないボソッとした音に感じられます。
実際のところ、ピックアップはメタル系をやるには幾分もっさり感の強い音質です。
ネックは、Ibanezおなじみの激薄ネックと比べると少し厚みを感じます。
とはいえギブソン系のガシッとした握り心地ではなく、十分に現代的な薄さです。
フレットのエッジは角が立っているのを感じますが、指板からはみ出して手にチクチク刺さるようなことはなく、値段を考えれば合格点でしょう。
ちなみにネック材は当然柾目ではなく板目です。そしてスカーフジョイント。
コントロールは1ボリュームに1トーンで、ピックアップの切替スイッチは5wayではなく3wayです。
他に、ピックアップがダイレクトマウントではなくエスカッションマウントになっているのも本家との違いですね。
先述のとおり金属パーツはノーブランド品ですが、ペグのチューニング精度は悪くないですし、普通に演奏するぶんには特に不具合はなさそうです。
問題点
イケてないなあと思った点がこれ。
指板がフロントピックアップのエスカッションに当たって、エスカッションが変形しています。
指板とピックアップの間、エスカッションが曲がってしまっているのが分かるでしょうか。
それはまあエスカッションの干渉部分を切断してやろうかな、ぐらいの話として、一番問題なのがブリッジサドルの弦高調整用イモネジが長すぎるという点です。
長さ10mmのものが使われているようですが、弾きやすいよう弦高を下げると4mm~5mm近くはみ出してしまい、かなりブリッジミュートの邪魔です。
このネジ自体がかなり錆びているのもちょっと嫌なので、ステンレス製の短いものにでも交換しようと思います。
他にもいじりたい箇所があるので、弦交換のときにでもいくつか手を加えて、またこのブログに書きます。
【追記】改造しました↓


コメント