ちょっと何回か続けて「ベースをオルガンっぽい音にするエフェクター」を紹介します。
まずはBOSSのMO-2です。
先に書いとくとこれはベースに超おすすめです。
コントロールの特徴
コントロールはBALANCE、TONE、DETUNEの3つのノブと、「1・2・3」の3つのモードが選べるMODEのセレクターです。
BALANCEは原音とエフェクト音のバランスで、ウェット音100%までいけます。
TONEはエフェクト音のみに効くローパスフィルターで、絞るとエフェクト音がこもった音になり、上げるとキラキラしたデジタル感が強い音になります。原音には効きません。
DETUNEは、ピッチをずらした音を付加することでコーラスのような揺れを加えることができます。
MODEは「原音にどのようなエフェクト音を加えるか」を選ぶものです。
モード1が「原音+1オクターブ上のエフェクト音」、モード2が「モード1+原音と同じピッチのエフェクト音」、モード3が「モード2+1オクターブ下のエフェクト音」という感じで、数字が大きくなるほど音が分厚くなっていきます。
発売当初の評判と実際に音を出した印象
このMO-2の発売当時、私は正直「エレハモのPOG2の劣化コピーかよ!」と思いました。
ネット上でも同じような意見を多く見かけたのを覚えています。

しかし、実際に音を出してみると、MO-2から出てくるオクターブ上・オクターブ下の音は、一般的なオクターバー・ピッチシフターとは全く別物でした。
ベースに使っている動画があったのでこちらをご覧ください。
なんというか、当然デジタル臭さはあって、若干バンドサウンドになじみにくい音色ではあるのですが、デジタル丸出しのピキピキした音ではなく、シンセのような雰囲気もある音楽的な音なのです。
そのうえ、ピッチ系エフェクターにありがちな誤検出によるノイズがほとんど発生しません。
ベースにオクターブ・ピッチシフト系のエフェクトをかけるときは、低音域の検出精度やレイテンシー(発音の遅れ)の問題があるため、ベースに使って納得のいくレベルの製品はなかなかありません。
多くの製品で、低音は誤検出で「ブビー」と変な音が鳴るし、指のタッチに反応して意図しない音が鳴ることもあり、注意しながら演奏する必要があります。
しかし、このMO-2はそのようなピッチ系エフェクターの欠点を克服しており、普通に演奏しても何の問題もないだけでなく、和音、スラップ、タッピングといった奏法にも難なくついてきます。
「MDP(Multi Dimensional Processing)」という技術で、入力信号を多元的に解析しているらしいのですが、よく分からないけどとりあえず凄いです。
一点突破型の個性派エフェクター
逆に言えば、一般的なオクターバーの音は出せません。
「MO-2特有のシンセっぽい音」しか出せないですし、原音をミックスしてもその原音の音質が結構変わるので、「芯を残した音作りをする」というのもちょっと難しいです。
なので、かなり用途を選ぶと思いますが、ベースからストレスなくオルガン風の音を出したい人には、これ以上のものはそうそう無いと思います。
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