【レビュー】Electro Harmonix / POG2

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エレハモのおもしろエフェクターの代表格、ギターやベースの音を加工してオルガンのような音にできるという(一部の人にとって)夢のようなエフェクターです。
このエフェクターに手を出したことが、私にとって「ベースで変な音を出す」ということに目覚めた転換点だったかもしれません。
電源はDC9Vアダプター(※専用アダプター付属)、電池駆動不可。

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POG2の概要

POG2はデジタルのポリフォニック(和音対応)オクターバーです。
POGという名前自体も「Polyphonic Octave Generator」の略称です。

POG「2」とついているのは、エレハモのエフェクターがまだ鉄板折り曲げ筐体だった時期に「POG」という旧モデルがあったためです。
White Stripesがギターに使って有名になったのがその旧型POGですね。

ベーシストのユーザーも多く、有名どころだとMarcus Millerが足元に置いてたりもしていました。
POG2をベースで弾いている動画としてはこちらが分かりやすいです。

このPOG2は、ざっくり言うと上下2オクターブの音を出すことができ、その音にフィルターやデチューン、ボリューム奏法のような効果を加えることも可能なうえ、8種類のプリセットを保存できるという多機能オクターバーです。

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コントロールの特徴

コントロールはたくさんありますが、慣れると案外直感的に操作できます。

まず、左側の「VOICE MIX」というセクションにある5つのスライダー。
左から順番に、ドライ音、2オクターブ下、1オクターブ下、1オクターブ上、2オクターブ上のそれぞれの音量を調整します。
ドライ音のスライダーはおおよそセンター位置でエフェクトOFF時と同じ音量なので、原音の音量をブーストすることも可能ですが、このセクションのスライダーはむやみに上げると音量がめちゃくちゃ大きくなるので注意が必要です。。

次に、右側の「EFFECTS」というセクションの3つのスライダー。
左から順番に、「ATTACK」「LP FILTER」「DETUNE」となっています。

ATTACKは、いわゆるボリューム奏法を再現する、ボリュームスウェルエフェクトの機能。
音量がゼロから「ふわぁーん」と徐々に上がるようなことができるのですが、いわゆるスローギア系のエフェクター単体機と比べてもこれが異常なほど優秀です。
位置によってボリュームが上がるカーブが変わります。

LP FILTERはローパスフィルターです。
高音域を削る、楽器本体のパッシブトーンのような効き方だけでなく、ワウの半止めというかシンセのフィルターというか、特定の音域を強調する効き方にもできます。

DETUNEは、少しだけピッチをずらした音を加えることで、コーラスのような音揺れを加える効果です。
なお、このデチューンを低音側のオクターブ音にかけることはできません。

で、これらのパッと見ても分かりそうな機能に加え、POG2にはさらに音色を細かく作り込む機能が備わっています。
それが、「DRY FX」と「Q」という2つのボタンです。

上記のATTACK、LP FILTER、DETUNEのエフェクトは、POG2が生成したオクターブ音には必ず効きます。
一方、原音には、この3つのエフェクトが効くようにも効かないようにも設定できます。
その設定を決めるのがDRY FXボタンです。

DRY FXボタンは、押すたびに上のLEDの色が変わり、以下の順番で切り替わります。
・消灯…3つのエフェクトは全て原音には効かず、オクターブ音にだけ効く
・赤…ATTACKは原音にもオクターブ音にも効くが、LP FILTERとDETUNEはオクターブ音にだけ効く
・緑…ATTACKとLP FILTERは原音にもオクターブ音にも効くが、DETUNEはオクターブ音にだけ効く
・オレンジ…3つのエフェクト全てが原音にもオクターブ音にも効く

これによって、「原音が普通に鳴って、そのあとシンセ風のオクターブ音がフェードインしてくる」とか、「全ての音にエフェクトがかかった弦楽器とは思えないサウンド」等、色々なバリエーションの音が出せるのです。

Qボタンは、フィルターの効きの強さを4段階で切り替えます。
効きが弱いモードだと、いわゆるパッシブトーンに近い挙動ですが、効きを強くすると、シンセサイザーのレゾナンスのような感じで特定の周波数帯が強調されます。
Qが強く効いた状態でLP FILTERのスライダーを上げ下げしてみると、ワウペダルのような効果が出ます。

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プリセットの使い方

一番右側に8つ並んでいるLEDが、プリセットの選択です。
PRESETノブを回すと保存先のプリセットを選ぶことができ、ノブ長押しで作った音を保存できます。
保存した音を呼び出すには、PRESETのフットスイッチを踏むことで、1~8の順番にプリセットを切り替えることができます。
この各プリセットに「高音オクターブだけ」「低音オクターブだけ」「上下オクターブ全開」「ボリュームスウェルのみ」のように全く異なる音を作って保存するのもありですし、似たような音色を複数保存しておき、スタジオやライブの音響の加減で使い分ける、というのも便利かと思います。

サウンドの特徴

このPOG2、ベースの低音域でも検出してくれるうえ、スラップやタッピングといった奏法にもある程度追従してくるという、かなり優秀なピッチシフターです。
当然ながら、デジタルピッチシフターにつきもののレイテンシー(発音の遅れ)は多少ありますが、最近の類似エフェクターと比較してもかなり反応が速いです。

数年前に海外のフォーラムで、「エクスプレッションペダルを繋いで足でLP FITERを動かせる」という改造を施したPOG2を見かけたこともありますし、発売から10年近く経つので、そろそろそんな感じで後継機種のPOG3が出てもいいのでは?と個人的には思っています。
FREEZE機能や外部ペダルピッチシフトなんか追加されたらもう最強なのではないでしょうか?

とはいえ、現在においても見た目・音の両方でびっくりさせてくれるエフェクターであることは間違いないでしょう。

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