様々なリバーブをラインナップするラトビアのメーカー、ZCATの複合型エフェクターです。
オルガンっぽさを出すのに必要な要素が詰め込まれた、1台完結のエフェクターです。
電池駆動不可。
オクターブ+コーラス+リバーブ
これは、簡単に言えば「和音検出可能なオクターバーにコーラスとリバーブを加えたエフェクター」です。
コントロールはUP、DOWN、DRY、REVERB、CHORUSの5つ。
ちなみに元々「Poly Octaver」というモデルが存在したらしく、そちらの旧モデルにはREVERBつまみが無かったようです。
基本的には読んで字のごとく、分かりやすいコントロールになっています。
UPで1オクターブ上の音、DOWNで1オクターブ下の音、DRYで原音の音量をそれぞれ調整します。
REVERBはリバーブの残響の調整で、CHORUSはコーラスの揺れの深さの調整をします。
音色の特徴
REVERBは、前に紹介したQ-MODと同じく、ホールリバーブ系の残響です。
独特の濃密さを持っていて、他のリバーブではなかなか出せない、分かりやすいリバーブ効果です。

CHORUSはいかにもデジタルコーラス的な、キラキラ感が強い音色です。
揺れのスピードは固定されており、CHORUSを上げると揺れが深くなっていきますが、最大まで上げてもピッチがぐらぐら揺れる感じにはなりません。
良い点・悪い点
この手のエフェクターは、雰囲気を出すうえでもアンサンブルに音を馴染ませるうえでも、コーラス等のモジュレーションとリバーブorディレイが必須になってきます。
そのコーラスとリバーブがあらかじめ内蔵されている、というのは非常にありがたいです。
また、これらのエフェクトが「オルガンっぽさを出すために最適化されているのでは?」というぐらいの扱いやすさで、何も考えずに好みの音が作れました。
ただ、残念なことに肝心のオクターバーのピッチ検出性能が若干弱いです。
ギターで使っても若干のレイテンシー(発音の遅れ)が発生するので、当然ベースだと余計に気になるレベルのレイテンシーが出てきます。
ベースで演奏している動画は見つからなかったのですが、こちらのギターによるオフィシャル動画でもその感じは伝わるかと思います。
コーラスとリバーブを強めにかければ、出音としてはあまり気にならない(というかごまかしが効く)のですが、演奏する側としては違和感が大きく、残念ながらベースで使うのは厳しかったです。
これならエレハモのNANO POGあたりとQ-MODを組み合わせる方が実戦向きかもしれません。
とはいえ、これだけのエフェクトがMXRサイズのエフェクター1台に収まっているのは凄いと思うので、ちょっとした飛び道具としてはかなりアリだと思います。
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