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【6弦ベース改造⑥】1弦と2弦をロック式のギター用ペグに交換

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ヘッド落ち改善のための改造といえば軽量ペグへの交換です。
特に多弦ベースにおいては、簡単な改造で大きな効果が得られるといえます。
しかし、ヘッドを軽くしたいなら、弦さえ通せればギター用ペグの方がもっと軽くできるわけです。
今回は、樹脂製ペグボタンによるさらなる軽量化に加え、ロックペグによる利便性の獲得も目指しました。

※改造の記録はタグ「SR306改造記」でまとめています。
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GOTOH SG301-MG-B01(R側・低音弦用)

今回使うGOTOHのギター用ペグのタイプは、ネジの位置がベース用ペグと同じような位置にあるSG301です。
その中でも、弦を通してペグを回すことで勝手にロックがかかる従来型のマグナムロックを選びました。
裏側から手で締めるタイプのMG-Tの方が分かりやすくはありますが、私は昔から従来型の方が好きなのです。

ペグボタンはペグ配置が3:3のギター向けの大振りなタイプで、樹脂製の「B01」です。
1個あたりの重量は29.5gでした。

元々ついていたベース用ペグが58.0gだったので、重量は約半分です。
1弦と2弦のペグをこれに交換するだけで、ペグを1つ外すのとほぼ同等の軽量化ができることになります。

なお、マグナムロックは弦を通す穴の大きさが低音弦用(1.8mm)と高音弦用(1.2mm)で違います。
「太い弦が通せるR側用のマグナムロック」というのはリバースヘッド用ぐらいしかないので、このペグはTREASURE POWERさんでバラでオーダー購入しました。
GOTOHのペグはセット販売が多いですが、楽器店を通したオーダーであれば、好きな仕様・好きな個数で発注可能です。

(※同様の細かい注文を受けてくれる通販店舗であったポップギターズさんは店主氏のご逝去により運営を終了されました。ご冥福をお祈りいたします。)

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ペグボタン素材による重さの違い

先に書いた通り、今回選定したペグボタンはサイズが大きめで、ストラト等ヘッドの片側にペグが一列に並ぶタイプのものとはサイズが異なります。
ペグの重量がペグボタンの大きさ(型番)によって変わることは大前提ではありますが、ペグボタン素材ごとの重量差の情報が意外とネット上に無いので、メーカーに確認してみました。

今回のこのペグボタン形状の場合、樹脂ボタン「B01」と比較して、アルミボタン「AB01」なら2.5g、通常仕様のジンク(亜鉛合金)ボタン「01」だと8.5g重くなるようです。
多少の個体差はあるでしょうが、樹脂ボタンのSG301-MG-AB01が29.5gだったので、アルミボタンのSG301-MG-AB01で32.0g、ジンクボタンのSG301-MG-01で38.0gといったところでしょうか。
ジンクボタンだとベース用軽量ペグのGB350(40g)とたいして変わらないですね。

なお、ジンク→アルミ→樹脂と値段は高くなります。
コスパが高いのはアルミボタンと言えそうです。

ついでに、手持ちのノーマルのSG301(ロックペグ機能のない、いわゆる普通のペグ)にも樹脂ボタンを付けて重量を測ってみました。

30.5g…え?ノーマルよりマグナムロックの方が1g軽いの?
まあこれも個体差の要素がゼロではないでしょうが、ちょっと驚きです。

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元のペグ穴を埋めて10mmの穴を開ける

さて、ベース用ペグの穴の径が14mmに対し、ギター用ペグの穴は10mmです。
サイズが全く違うため、穴埋めと穴の開け直しが必要になります。

また、新たな穴をどこに開けるかはよく考えなければなりません。
SRは小振りなヘッドシェイプゆえにペグ配置に無理があり、ナット部分で弦がカクッと内側に折れ曲がってしまうのですが、これがあまり好きではないので、ついでになるべく真っ直ぐに弦が張れるようにしたいところです。

(※ナットで弦が不必要に折れ曲がることの悪影響は低音弦の方が顕著だと考えていますが、6弦をどうするかは次回以降に回します。)

というわけでまずは穴埋めです。
14mmという太さの丸棒はそうそう売っていませんが、私は丸棒が欲しい時は木製・帆船模型マイクロクラフトさんで購入しています。
様々な太さのウォールナット丸棒を用意しており、送料を抑えたい場合はカットして普通郵便で送ってもらえるというオプションも非常にありがたいです。

ひとまず1弦から作業を進めます。
丸棒をヘッドの厚みと同じ長さに切断し、タイトボンドで接着。
その後、位置決めした場所に10mm径の穴を開けます。

さすがに色は塗っとくか、ということでマスキングして埋め木部分を塗装。
艶消しブラックは手元に車用のタッチアップペイントぐらいしかなかったので、それを使いました。

このあとペグの仮留めを経て、続いて2弦も作業。
3弦ペグボタンと1弦ペグボタンの真ん中あたりにペグボタンがくることと、弦がまっすぐに走ることのバランスを見ながら位置決めし、最終的にこのような感じになりました。

ギター用ロックペグを使った最終結果

結果としては、おおむねイメージ通りの仕上がりとなりました。
1・2弦に関して、弦がナットで内側にカクッと曲がる問題もかなり解消されました。

ただ、やはりロック機能に関しては100点満点とは言い難いです。

まず、現状問題なく弦ロックはできていますが、私は細めのゲージの弦を愛用しており(1弦.028、2弦.040)、そのうえチューニングは全弦1音下げなので、このベースは一般的なエレキベースよりかなり弦テンションが緩いのです。
試しにレギュラーチューニングにもしてみましたが、そこまで音程を上げると、ペグを巻くのになんとなく嫌な手応えがあります。
ギターペグの1.8mm径の穴に通るベース弦のゲージは、数値上は.070までいけるはずですが、ギター用のロックペグをベースに使うのは本来の用途から完全に外れており、「弦を通せるか」と「実用に耐えるか」は当然ながら別問題です。

また、ベース弦特有の問題として「飾り糸が邪魔」というのがあります。
この写真↓の時点で1弦は飾り糸が取れており、2弦には飾り糸が残っていますが、この状態で巻き上げていくと、2弦だけ明らかにロック機能は動作しているのに音程がなかなか上がらないという現象が起こりました。
飾り糸のせいで弦が滑ってしまっていたと思われます。

飾り糸は事前にほどいておくか、飾り糸のない弦を使うべきでしょう。
(※↑の写真で1弦のペグからはみ出した部分がプレーン弦のように見えるのは、ロック部分で巻線が切れ、そこから先の芯線が露出しているものです。本来であればはみ出した弦はもっと短く切っていいと思いますが、作業の都合上少し残してありました。)

ともあれ、上記の点にさえ注意すれば、個人的にはかなり満足度の高い結果が得られました。
過去に同じようなことを試した時は、安物のギター用ペグを使ったこともあってか弦の巻き上げが固くて苦労したのですが、やはり高品質なペグを使うとそのあたりはほとんど気になりません。
ペグボタンが大きいことも奏功したと思います。

今回の改造のポイントは、ロックペグよりむしろ「樹脂ボタンのギターペグ」を採用した点にあります。
先に書いた通り、仮に通常のジンクボタンのペグを使っていたら重量は38gだったわけで、ベース用の軽量ペグであるGB350(40g)を採用した場合と2gしか変わりません。
ペグボタンのチョイスによっては、面倒な作業に見合うだけのメリットが得られるとは言い難いでしょう。

とりあえず、今後の方向としては残りの4個のペグをGB350に交換するとともに、またしても配置の調整を行う予定です。

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