長期間に渡った6弦ベースの改造ですが、その記録をようやく全て書き上げることができました。
大半をDIYで進めたことでなかなか時間が取れなかったことに加え、予算の制約もありましたし、何より技術面でかなり拙い箇所が多いのですが、最終的にはイメージに近いものが出来上がったと思います。
ブログでの記録も随分細かく分かれてしまったので、総集編としてまとめておきます。
(※記事の掲載順と一部異なる部分があります。)
改造したベース
まずは楽器本体の紹介です。
Ibanezの定番モデルであるSRの6弦ベース。
中国製の最廉価ラインであるGio Ibanezを除けば、Ibanezのラインナップの中で一番安い6弦ベースとなります。

簡易的な改造
まず、個人的に必須となる簡単な部分に手を加えました。
座って楽器を弾く際の安定性向上のために、私は必ずギターやベースに滑り止めを貼っています。
これは抵抗のある人もいると思いますが、本当におすすめです。

そして自分にとっての大定番、ブリッジ側のストラップピンを2つに増設し、立てかけたときの安定性を確保します。

回路関係の改造
続いてピックアップやコントロールに関する改造です。
まず、フロントピックアップを撤去、そして内蔵プリアンプも外してパッシブ化しました。
さらに、アウトプットジャックをボディトップ面に移設しています。

その後、探していたピックアップが中古で手に入ったのでピックアップも交換。

ただ、これらの改造による弊害も顕著になります。
2つあったピックアップを1つにしたうえ、交換後のピックアップはLACEの超軽量なもの。
さらに、プリアンプや電池も外したことでボディ側がかなり軽くなり、ただでさえヘッド落ちしやすいのがさらに酷くなってしまいました。
ペグ交換
今回の改造のハイライトだったのがペグの交換です。
6個あるペグのうち、高音弦側の2つのペグにはGOTOHのギター用ロックペグ、マグナムロックを採用。
ペグボタンを樹脂でオーダーしたことにより、ベース用ペグでは100%不可能な領域まで軽くすることができました。

そして残りの4個はGOTOHの軽量ペグ、レゾライトに。
配置にもかなりの工夫をしています。
これは長年やりたかったことをやっと実現できたので、個人的にかなり達成感がありました。

フレットレス化
これまた長年の夢だった指板延長に手を出しました。
「素人でもできて強度も十分」を目指した結果、薄い突板を指板Rに沿うように何枚も重ね、加工の簡単さと強度を両立するという手法を考案しました。
手前味噌ですが、これはなかなかの発明ではないでしょうか。

「なるべくお金をかけずにいかに面白さを出すか」というのも今回の大きなテーマの一つでした。
蓄光素材であるLuminlayのフレットラインは予算的に厳しかったので、一旦ライン無しのフレットレスにしたうえで、サイドドット用のLuminlayを指板表面に散りばめるという手法を取りました。


ボディ等の加工
指板延長はまあロマンみたいなもんで、フレットレスだと特にピッチの面であまり実用的でもないのですが、せっかくならちゃんと押さえられるようにと思い、カッタウェイを拡張しました。

フィンガーランプは延長指板と同じ要領で作成。

ヘッドのSRロゴには嫌な思い出があるので、剥がしてIbanezロゴを入れました。

コントロールの穴やザグリはかなり雑な方法で埋めています。
綺麗にやろうとするなら相当な技術が必要であり、プロに頼むとかなり高額になってしまうので、開き直って妥協しました。


最後に、重量バランス改善のためストラップピンを延長しました。

まあこれだけの改造を終えてもあまり演奏機会がないのが悲しいところなので、今年は頑張って自作曲のレコーディングに挑戦できればと思っています。
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