樹脂弦のウクレレベースは安物で十分だと思うけど…という話

少し前の話ですが、6月にサウンドハウスのオリジナルブランドPLAYTECHの新商品として、ウクレレベースが発売されていました。
別メーカーの製品ではありますが、私は以前、同型の安い楽器を所有していました。
この「ウクレレベース」について、弦についての話やフレッテッドとフレットレスのどちらを選ぶか等、書き残しておきたいことがあったので、この機会に書いておこうと思います。

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そもそもウクレレベースとは?

まずウクレレベースの誕生についてですが、これに関しては私自身100%確証があるわけではないので、「おそらくこうだろう」ぐらいの話です。
ただ、この手の楽器の原型について考えるに、Ashbory Bassがその祖先であることは間違いないでしょう。

このタイプの楽器をウクレレと結びつける、という着眼点を最初に思い付いたのが誰かは分かりません。
しかし、少なくとも「ウクレレベース」を大量生産のラインに乗せたのはウクレレメーカーのKALAが最初だと思われます。

そのKALAの「U-BASS」が発売されたのが2008年のこと。
2010年頃には日本国内でもけっこう見かけるようになっていたと記憶しています。
私もそれぐらいの時期に、知人が使っているのを触らせてもらったのがウクレレベースとの出会いでした。

アシュボリーベースのシリコンゴム弦がベタベタして使い勝手が悪いのは有名な話でしたが、当時流通していたウクレレベースのデフォルト弦も、さして良いものではありませんでした。
また、「弦が際限なく伸びる」という特性とペグの構造が相まって、予備知識なしにチューニングすると弦を巻き上げるだけでペグが壊れることもありました。
(このあたりに関しては当時書かれたこちらのブログが分かりやすいです。私も当時こちらの記事を拝読したことを覚えています。↓)

ウクレレ・ベースの弦 - MATTのひとりごと
昨年NUAメンバーを中心に15台ものカーラ製のウクレレベース(U-BASS)を一括購入しましたが、8月のNUA例会で「初めてのベース講座」という講義があったので、心機一転して、しまってあった?ベースを取り出してチューニングしようとしたところトラブルが発生した方もおられるのではないでしょうか。そのトラブルとは「調弦しよう...

ともあれ、「ウクレレベース」という楽器は小型ベースギターの一形態として確立し、その手軽さと、(実際にウッドベースと似た音かどうかは置いといて)エレアコベースや安物のアップライトベースよりも「頭の中でイメージするウッドベースのサウンド」に近い音が出せることにより、一定程度の人気を得たといってよいでしょう。

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本家KALAと安物の差異

で、今は10年前より価格が落ち着いている気がするのですが、当時日本でKALAのU-BASSを買おうとすると、やたらと高かった記憶があります。
まあ、単に良い木材を使ったものが入ってきていただけかもしれませんが、その価格差もあってか、比較的早い段階で日本の楽器店がオリジナル商品として同型のウクレレベースを販売し始めました。
私が購入したのは、島村楽器の「音音」ブランドのものでした。

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で、本家KALAとこれらの安物との違いなんですが、その価格差にもかかわらず、生産国もパーツの品質も全体的な作りの粗さも大した違いがなかったんですよね(今もそうかは知らないですが)。
というところで、「KALA以外はパチモンみたいな気がして嫌だ」というのでもない限りは、当時の時点であえてKALAを選ぶ必然性は高くなかったわけです。
(※ただし、2020年以降のKALA U-BASSには樹脂弦ではなく専用のラウンドワウンド弦を採用したモデルが販売されています。)

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フレッテッドとフレットレス、どちらが良いか

というわけで、「ウクレレベースはメーカーがどこでも大して変わらないので見た目で選べばよい」というのが個人的な考えなのですが、ここで問題になるのが「フレットありを選ぶか、フレットレスを選ぶか」という点です。

ただ実のところ、これも好みの問題になってしまいます。
というのも、フレットレスでのポルタメントによる「ビヨーン」という音程変化はフレットレスならではのものであり、私はフレットレスを選んだのですが、20インチ強というスケールの短さから、フレットレスのウクレレベースでは正確なピッチで演奏するのが困難なのです。
その観点であれば、アンサンブルで使う上ではフレッテッドの方が向いているとも言えますし、むしろ聴きようによってはフレッテッドの方がウッドベースっぽくも感じられないでしょうか?

まあ、個人的には用途違いで2本買ってもいいと思います。安いし。

ウクレレベース選びの注意点

なお、「見た目で選べばいい」と書いたものの、楽器の特性に応じた注意は必要です。
ウクレレベースというのは基本的に生音ではなくアンプに繋いで使う楽器なので、ハウリングに気を使わなくてはいけません。

実際に大音量で弾くとなると大きな違いはないかもしれませんが、よくある丸いサウンドホールが開いているものよりも、バイオリン等のようなFホールが開いているものの方がハウリングは多少マシな気がします。
個人的には、見た目の上でもその方が好きです。
先ほどのフレットレスとフレッテッドの比較動画、フレットレスの方はFホール仕様ですね。

ただ、ハウリングを気にするのならソリッドボディのものがベストでしょう。
見た目のエレベっぽさに抵抗がある人もいるでしょうが、このタイプのウクレレベースは24フレット仕様で音域も広い(普通のウクレレベースは16フレットしかない!)ので、出音で選ぶならこれがおすすめです。

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そしてもう一点、見落としがちなのがポジションマークです。
エレキギターやエレキベースのポジションマークは3、5、7、9、12、15…というフレットに打たれていますが、ウクレレのポジションマークは3フレットは無しで5、7、10、12、15フレットというのが一般的です。
しかし、最初に触れたサウンドハウスのPLAYTECHウクレレベースはなぜかこのウクレレ式のポジションマークになっています。
エレキベースからの持ち替えだと混乱してしまうので、普段エレキベースを弾いているのであれば、ギター同様のポジションマークが入っているものを選ぶよう注意した方がよいでしょう。

ウクレレベース弦のおすすめ

最後に、いくつか使った中でのオススメ弦について書いておきます。
チューニングの安定性、手触りの良さ等、一番感触が良かったのがAquilaのThundergut(サンダーガット)です。

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特に安物の場合、購入時に張ってある弦は品質に難があることも多いので、「ウクレレベースって初めて買ったけど思ったより良くないな…」と思っても、弦の交換は一度是非やっていただきたいです。

ウクレレベースは、エレキベースを弾ける人なら1本持っておいて損はないと思いますし、Amazonで「ウクレレベース」で検索すれば安いのがある(私はAmazonの安い楽器関連商品は基本的に避けますが、ウクレレベースに関しては前述の通りそこまで大差ないと考えています)ので、軽い気持ちで試していただければと思います。

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