【無断転載への対応】韓国語のNAVERブログに記事をコピペ翻訳された顛末

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当サイトは広告収益によって運営しており、ページ内のリンクにアフィリエイト広告を含みます。

2021年末、韓国語のNAVERブログに、当ブログから2つの記事が無断転載されていることが判明しました。
その後、紆余曲折を経て無事、転載記事への対応を終えました。
当初どうしたらいいのかと思いネットで検索してみても、数年前の「NAVERまとめ」の転載の話ばかりで情報がなかったので、弁護士さんに相談して決着がつくまでの過程を記録として残しておきます。

※本記事においては、「転載された当ブログの記事はどれだったのか」等の詳細は伏せており、それによって分かりにくい文章になってしまっている点をご了承ください。
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転載判明の経緯

当ブログ「ベースエフェクター研究室」は、アドセンス・アフィリエイトによる広告収益を得ています。
大した収益額ではありませんが、私は低賃金の障害者雇用で働いているため、ブログ収益は重要な副収入です。

(※以下、細かい用語の解説は省かせていただきます。広告の仕組みについては過去記事で解説しています↓)

【ブログ収益化】楽器/音楽機材ブログでお金を稼ぐ仕組みと方法
私は過去に何度か「機材ブログ」的なものを立ち上げては飽きて閉鎖してきましたが、いわゆる収益化(マネタイズ)に挑戦したのはこのブログが初めてです。 というより、以前は「ブログで利益を出す仕組み」自体を全く理解していませんでした。 そこで今回は...

記事を転載されていると気付いたのは、当ブログのアフィリエイトリンクから発生した収益のレポートをチェックしていた時のことでした。

ASPの収益レポートでは、「リファラ」を確認することによって「自分のブログのどのページから商品が売れたか」を見ることができます。
ところが2021年12月のある日、そのリファラの中に、なぜか自分のブログとは異なる全く身に覚えのないURLがあることに気付きました。
それが韓国語のNAVERブログの記事だったのです。

その韓国語ブログの記事は、転載元である当ブログ記事へのリンクが一応貼られてはいたものの、中身は私の記事をハングルに翻訳しただけ。
それだけならまあ単に「無断翻訳」という程度のもので、気分は悪いですが、「削除しろ!」と徹底抗戦するほどのことではありません。
しかし、リファラにこの韓国語ブログが出てきた原因である、私のブログのアフィリエイトリンクがソースコードをコピペして貼られていたことが大きな問題でした。

【↓実際の商品リンク画像】
商品と商品名は隠させていただきましたが、「各通販サイトの価格はこちらからチェック↓」という文章と、「Amazon」「楽天」「Yahoo!」「サウンドハウス」の順に並べているリンクのうち「楽天」と「サウンドハウス」の部分がハングルになっているのが分かります。

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他のブログにアフィリエイトリンクがコピペされることの問題点

ここで、「なぜ他のブログにアフィリエイトリンクをコピペされるのが問題なのか」という話になります。

特定の通販サイトで売られている商品のアフィリエイトリンクをブログに貼りたい場合、仲介役であるASPを経由して、その通販サイトと広告提携する必要があります。
簡単に言うと、「私のブログ『ベースエフェクター研究室』に通販商品のアフィリエイトリンクを貼らせてください!」という申請に対し、広告主である通販サイトが「うん、そのブログならいいよ」と提携を認めてくれたら、それ以降はアフィリエイトリンクを自由に貼れるようになるわけです。

ただし、同じ私が運営しているブログであっても、提携したのとは別のブログに勝手にアフィリエイトリンクを貼ることはできません。
同じ人物が運営しているブログだからといって、公序良俗に反する内容のブログにアフィリエイト広告を貼られたら広告主にとっては問題です。
まあ実際にはアフィリエイトリンクは貼れるっちゃ貼れるんですが、提携していないブログから物が売れたとしても成果は承認してもらえない(=収益にならない)のです。

複数のブログを運営している場合は、(例外もありますが基本的には)各ブログごとにアフィリエイトの提携をしなければいけません。
そして、「広告提携済みのブログ『A』用のアフィリエイトリンクを、広告提携していない別のブログ『B』に貼る」という行為には大きなリスクがあります。
それが、Bブログから発生したアフィリエイトの成果が承認されないだけでは済まず、規約違反により私と広告主との提携自体が解除されてしまう可能性があるという点です。

ちなみに、なぜ別のブログにアフィリエイトリンクを貼ったことがバレるのかというと、アフィリエイトリンクのURLには「特定のASPを介して広告主と提携している」ことが分かるID情報が含まれているためです。
その仕組みがあるからこそ、アフィリエイトリンク経由で買い物をした人の購入金額に応じた報酬が得られます。
そして、これは不正を防止する役割も兼ねているわけです。

とはいえ、広告主やASPからすれば、当該韓国語ブログが「私とは別の第三者が勝手に翻訳した転載ブログ」なのか、「私自身が韓国向けに運営している別ブログ」なのかは判断がつきません。
お分かりいただけたでしょうか。
結果として、私は無断転載の被害に遭った身にもかかわらず、広告主から「許可していないブログに勝手にアフィリエイトリンクを貼っている」と疑われ、広告を剥がされかねない状態になってしまったのです。

ブログからの収益は、少額とはいえ私にとっては貴重な収入源であり、これが途絶えるのは大きな問題です。
この件には早急に対応する必要がありました。
(※なお、転載韓国語ブログの管理人はこんなことをしても何ら利益を得られるわけではないので、なぜこのような手間なことをしているのか、この時点では全く理解不能でした。)

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【対応①】ASPへの報告

無断転載したブログへの対応に先立ち、とりあえず各ASPに話を通しておくことにしました。
ASPの問合せフォームから、以下のような報告と問合せを行いました。

・レポートを確認していたところ、リファラから韓国語の無断転載ブログでアフィリエイト成果が発生していることが判明した。
・これが原因で広告主からの提携解除等のペナルティが発生する可能性はあるか?
・類似の事例や対応策をご存じであれば教えてほしい。

これに対しては、「登録外サイトでの広告掲載は禁止されており、登録外サイト経由での成果発生を確認した場合、規約違反として提携解除となる可能性もある」との回答でした。
無断転載被害の結果であることを差し引いて、多少は大目に見てもらえるとしても、やはり当該韓国語ブログに対しては何らかの対処が必要でしょう。
また、「海外のブログにアフィリエイトリンクごと転載されるような事例は関知していない」とのことでした。どうやらレアケースなのかもしれません。

【対応②】転載ブログのコメント欄に英語で削除依頼

目指す解決としては、当該韓国語ブログが転載記事を削除してくれればベストです。
最低でも、アフィリエイトリンクは削除してもらいたいところです。
ただ、私はハングルを学んだことが全くなく、Google翻訳等を使うにしても、韓国語では要望を正確に伝えられるか分かりません。
そこで、無断転載記事のコメント欄を使い、ひとまず英語で削除を求めることにしました。

NAVERブログは記事にコメントするだけでもアカウント登録が必要です。
そのため、まずはNAVERのトップページから新規アカウントを作成する必要がありました。
これに関してはGoogle翻訳の力を借りれば特に困ることは無いですし、最近は韓国アーティストのファンの方がやり方を紹介していたりもするので、ここまでは特に問題なくスムーズに進みました。

そして私は、「自分はbassfx.infoの管理人である」「あなたは私のブログ記事をアフィリエイトリンクを含めてコピーしており、私の営利活動に損害を与えている」「2つのコピーコンテンツを速やかに削除するとともに、今後私のブログ記事をコピーしないでほしい」という内容の要請を、英語でコメント欄に残しました。

しかし、数日経っても記事が削除される気配はありません。
そのうえ、当該ブログの管理人は新規の記事投稿を続けており、私のコメントを無視していることは明白です。
ちなみに、どうやらそのブログは記事の大半が翻訳か転載で、オリジナルのコンテンツはほとんど無いようでした。

【対応③】NAVERを通じた手続きの方法を調べる

問題のある記事をブログ管理人が削除してくれない場合、そのブログサービスの提供者に「貴社ブログサービスでこのような権利侵害の投稿をしている人がいて困っている」と対応を依頼するのがセオリーでしょう。
今回のケースであれば、運営元であるNAVERに対し、「おたくのブログのユーザーが私の書いた記事を無断転載しているので対処してください」と求めることになります。

しかし、ここでネックになったのが、NAVERが海外企業であるという点です。
Google翻訳を駆使して、権利侵害などを理由とする公開中断要請に関するページにはたどり着いたのですが、読み進めると、その手続きにはどうもi-PINという韓国での認証番号か、韓国の携帯電話キャリアの電話番号、あるいは韓国内で通用する身分証が必要なように読めるのです。
さすがにこのレベルになると、言葉が分からなければ「海外の電話番号でもいいのか」「日本の免許証でも申請は通るのか」等、さっぱり調べがつきません。
だからといって、ダメ元で海外企業に身分証を開示するのはさすがに不安です。

【対応④】日本から手続きができる窓口を探す

こういう場合に、NAVERの日本公式窓口でもあれば、対応方法について概要だけでも教えてもらえそうなものです。
しかし、現時点においてNAVERの名を冠したサービスは日本から撤退しています。
関連企業であるLINE株式会社に対応策を問い合わせてもみましたが、やはり「日本のLINE社では対応はできない」という返答でした。

【対応⑤】韓国法に精通した弁護士への相談

自身で行った削除要請に効果がない場合、弁護士を頼るという選択肢が出てきます。
しかし、仮にNAVERへの手続きを行うのであれば、韓国の法律に基づいて動かなければなりません。

この件について知人の弁護士に話を聞いてみたところ、「これは最初から韓国の法律に詳しい弁護士に頼んだ方がいい」とアドバイスされました。
そこで私は、ネットで調べて韓国法案件に注力している法律事務所を探し、韓国法務の実績が豊富な事務所を見つけました。
最終的に正式な依頼には至らなかったので事務所名は伏せますが、韓国人の弁護士さんが対応してくれることになりました。

なお、弁護士さんに相談する際は、限られた相談時間を有効に利用するため、事前に資料を作って渡しておくとスムーズです。
私もアフィリエイトの概要やここまでの経緯をWordにまとめ、あらかじめ弁護士さんにメールで送信しました。

そして法律相談当日。
色々話を伺ったところ、アフィリエイトリンクのソースコードをわざわざコピペするような事例が一般的にあるのかまでは分かりませんでしたが、「日本語のコンテンツが韓国語に無断で翻訳・転載される」という事例自体はあるようです。
そして、対応の上で参考になるアドバイスをいただきました。

まず、韓国や中国の人は日本と比べて著作権の意識が低い傾向にあるとのことでした。
ネット上への違法アップロード等の行為を、犯罪覚悟ではなく「良かれと思って拡散する」程度の意識で行う人もまだまだ多いようです。

なるほど、「このコンテンツを広めてあげよう」のノリで無断転載しているのであれば、わざわざ通販サイトへのリンクを生成しているのにも一応の納得がいきます。そのほうが転載記事を読む韓国人読者に優しいと言えます。
また、中途半端にアフィリエイトの知識を持っている人だとしたら、私に収益が発生することを見越してそうした可能性すらあるかもしれません。
いやそれ全然嬉しくねえんだけどな!

そして、英語での削除要請に応じてもらえなかった件については、確かに韓国は英語が堪能な人も多いが、もちろん英語が全くできない人もいるということでした。
加えて、これは日本人でもそうですが英文のメールやコメントを見たらスパムと勘違いする可能性もあるので、転載ブログに直接削除を求めるなら英語より韓国語の方がいいそうです。

これも盲点で、韓国人は英語が得意というイメージが強くありました。
しかし、「それは高等教育を受けた人に限った話だ」と言われれば確かにそうですね。

ここで、「平易な日本語を韓国語に訳すならGoogle翻訳で十分な精度で翻訳できる」と教えていただいたのですが、ありがたいことに、初回相談の範囲内で韓国語の削除依頼コメントも一緒に考えていただけました。
そして、「韓国語で削除を求めても対応してもらえないようなら、弁護士を代理人としてまでNAVERに正式な手続きを取るのかどうか、費用面を含め改めて相談しましょう」ということで、弁護士さんとの初回相談は終了しました。

【対応⑥】韓国語で削除を求めるコメントを投稿

先に英語で削除を求めたときと同じく、記事のコメント欄に、以下のような内容のメッセージを韓国語で投稿しました。

こんにちは。
私は●●さん(※相手方ブログ管理人)が翻訳、転載した日本のブログ「ベースエフェクター研究室」の管理者です。
●●さんが私の許可なしに翻訳転載した下の2記事は私の著作権を侵害しています。
(※転載された2つの記事のURL)

また、●●さんが私の記事をコピー&転載したことにより、私の経済的利益が侵害される状況が発生しています。
したがって、2つの転載記事を1週間以内に速やかに削除してください。
なお、今後は私の記事を転載しないでいただきたいと思います。

もし削除しない場合は、弁護士を通じて法的手段を取ることも考えています。

よろしくお願いいたします。

1週間と期限を区切って削除を求めたり、法的手段をにおわせたりする文言は、弁護士さんが提案してくださったものです。

一応の解決と今後の教訓

そして、このコメントを投稿した結果、なんと翌日には当該ページがこのようになっていました。

「このページは非公開です」「閉じる」とあるようです。
「削除」ではないのが若干気がかりではありますが、これで「他人のブログからアフィリエイト成果が発生する」という現象は回避できるようになったので、一応解決ということで今回の対応は終了しました。

結果として、韓国NAVERへの実際の手続き方法であったり、「弁護士さんに依頼したらいくらかかるか」といった部分が分からなかったのはブログのネタ的にはちょっと足りないと思われてしまいそうですが、自分としては長期化も懸念していたので、約1ヶ月というスピード解決になってよかったです。

今回の教訓として、「リファラはこまめにチェックしよう」ということがあります。
もし私がこれを全くやっていなかったら、無断転載にも気付かず、全く理由が分からないうちに広告提携を解除されていたかもしれません。
また、逆の立場の話ですが、今後は英文のコメントやメールも、スパムではない可能性を考慮してきちんと目を通すようにしようと思いました。

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