【iPhone】電子ピアノのYouTube動画作成に必要な機材全部(実例あり)

長年ピアノを弾く機会がなくなっていた妻が、電子ピアノ演奏動画のYouTube投稿を始めました。
私はその手の活動に必要な機材について全く知識が無かったのですが、色々調べて、最低限これだけ揃えればそれなりにハイクオリティな「弾いてみた」動画が撮れるであろう機材一式を導入しました。
比較的簡単、かつコストパフォーマンスの高い環境が構築できたと思うので、同じような疑問を持つ方向けに必要機材や接続方法についてまとめておきます。

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iPhoneだけで動画撮影するのがダメな理由

電子ピアノに限らず、演奏動画の投稿はシンプルに済ませようと思えばすぐにできます。
演奏をスマホで動画撮影すればいいだけです。
しかし、そのやり方には「不要な音を拾ってしまう」という大きな欠点があります。

実例として、これは「思い立ったが吉日」とばかりに妻がパジャマのままでiPhoneで普通に撮影した一番最初の動画です。
近所迷惑にならないよう、電子ピアノ(YAMAHA P-250)のスピーカーから出している音量は小さめなのですが、見ていただければ分かる通り、結果としてゴトゴトという打鍵音が思いっきり入っています。

住宅事情に配慮して小音量で電子楽器を録音しようとすると、このような「本来なら入ってほしくない動作音」が問題になります。
例えば電子ドラムの演奏動画を撮るのに、パッドを叩くパタパタという実音ばかりが録音されては意味がないですし、エレキギターやベースでも、アンプから出す音が小さすぎると弦をはじく生音がカシャカシャと入ってしまいますね。
これに加え、「せっかくうまく弾けたテイクに家族が出す生活音近所を走るパトカーの音が入っていた」というような問題もありえます。

自宅での撮影においてこの「楽器以外の音が入ってしまう」という事態を避けるには、スピーカーから音を出して演奏するのをそのままスマホで録るのではなく、電子ピアノとスマホを接続して音声信号だけを綺麗に録音する「ライン録り」が必須となります。

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「なるべくシンプルかつ簡単に」をテーマにそろえた機材

今回はこのライン録音ができる環境を、スマホを活用した最小限の機材で、なるべく安く構築することを目指しました。
以下、実際に購入したものを紹介していきます。

※なお妻はiPhoneユーザーなので、iPhoneの使用が前提です。

・YAMAHA AG03(ミキサー)

弾いてみた・演奏してみた系の動画撮影に欠かせないのが「ミキサー」という機材です。
電子ピアノのヘッドホンアウトから出てくる音声信号を直接iPhoneに突っ込むことはできないので、電子ピアノとiPhoneの間にこのミキサーが必要です。

今回購入したのはYAMAHAのAG03です。
「iPhone 電子ピアノ 動画撮影」とかで検索して、YAMAHA公式のこのページにたどり着く方は多いのではないかと思います。
楽器演奏に限らず、動画配信者のためのツールとして紹介されることの多い超定番のミキサーです。

機械が苦手な人だと「えー、なんかややこしそう…高いし…」と感じるかもしれませんが、iPhoneで高音質な動画撮影を目指すうえでこれより分かりやすい製品はほぼ無いですし、値段もかなり安い方です。
また、定番商品だけあってユーザーが多いぶん、初心者で分からないことがあっても検索すれば大体の疑問が解決できるのも大きなメリットなので、最初の1台としておすすめです。

・インサーションケーブル

YAMAHA AG03の箱に入っている付属品のケーブル類は、AG03とパソコンを繋ぐためのUSBケーブル1本だけです。
しかし、iPhoneでの動画撮影にはこの付属ケーブル以外にもいくつか接続用のケーブルが必要で、別途用意する必要があります。

まずは、電子ピアノとAG03を繋ぐケーブルです。
電子ピアノのヘッドホン端子から、音声信号をAG03に送ります。

綺麗な音で録音するには、電子ピアノから出てくるステレオの音声信号をモノラルのLR(イヤホンの左右)に分岐させる、「インサーションケーブル(インサートケーブル)」と呼ばれるY字型の二股ケーブルが必要です。

「わざわざこんなケーブルを用意せずに、1本線のケーブル(要は余ってるギターのシールド)で繋ぐことはできないのか?」と思い、YAMAHAに問い合わせてみたのですが、「ステレオ出力の電子ピアノでそれをやると音のバランスが崩れる」との回答でしたので、素直にこの二股ケーブルを買うことにしました。
長さには少し余裕がある方がいいので、私は「1mで足りそうだな」と思いつつ、念のため2mのものを買いました。

・Lightning-USB 3カメラアダプタ

次に、電子ピアノのヘッドホン端子からYAMAHA AG03を経由した音声信号をiPhoneに送るために、AG03とiPhoneを繋がなければいけません。
それには、付属品のUSBケーブルの先端をLightning端子に変換する「Lightning-USB カメラアダプタ」が必要です。

ただ、調べてみると「iPhoneの充電切れを防ぐために、電源供給しながら使用できるLightning-USB 3カメラアダプタを使っている」という人がいたので、今回は普通のLightning-USB カメラアダプタではなく「3」のつく方にしてみました。
このように、USBの端子とLightningの端子が並んでいるタイプのものです。
実際、動画撮影の際は何テイクも撮り直すケースがあるので、充電しながら使えるこちらの方が絶対に良いです。

私は最初、「公式認証」とか「純正品質」とか言う言葉に釣られてFoxconn製の非純正品(※記事中の写真のもの)を買ったのですが、iPhoneがアダプタを認識せず、せっかく演奏したものが撮れていなかったというトラブルが何度も発生しました。
そのため、結局あとからAppleの純正品に買い替えるはめになりました。
無駄な出費を減らすうえでは、ケチらずに最初から純正品を買った方が絶対いいです。
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・Lightningケーブル

上記のLightning-USB 3カメラアダプタを介してiPhoneに電源供給するためには、別途Lightningケーブルが必要です。
普段充電用に使っているLightningケーブルがあるとしても、撮影のたびに挿し替えるのは面倒なので、予備を持っていないのであれば長さに余裕のあるケーブルを1本買っておきましょう。

・micro USBケーブル

YAMAHA AG03は電池やバッテリーで動くわけではありません。
AG03をパソコンと接続する場合には「バスパワー」といってパソコンから電源をお裾分けしてもらうことができるのですが、iPhoneと接続するのであれば、AG03を動かすための電源アダプターが別途必要になります。
このために必要になるのがmicro USBケーブル、要は一世代前のAndroidスマホの充電ケーブルです。

100均でも売っていますが、長さが微妙に足りなかったので今回は2mのものを通販で購入しました。
今時そんなに売れないのでしょうか、ネットでだいぶ安く買えます。

・ACアダプター(スマホ用充電器)

Lightningケーブルとmicro USBケーブルをそれぞれコンセントに繋ぐためのACアダプターも当然必要になります。
ちょうどUSBポートが2つあるタイプのものが余っていたので、今回はこれを使うことにしました。

コンセントが遠いのであれば延長コード(電源タップ)も用意しましょう。

・YAMAHA / HPH-100

AG03を経由してiPhoneに送られる音を聴く(モニタリングする)ためのヘッドホンも購入しました。
なるべく安い中で、癖がなく音質が悪くなさそうなものを探した結果、YAMAHAのHPH-100をチョイス。
ちなみに色は白と黒の2種類あります。

YAMAHAの回し者みたいになってきましたが、さすがに電子ピアノのモニター向きの明瞭なサウンドで、この価格でこの音なら十分満足です。

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・バナナスタンド

ヘッドホンを掛けるのに最適なのが、ダイソーで売っているバナナスタンドです。
いやこれはコスパ最高ですよ。冗談抜きで。

・TAMA RW30(メトロノーム)

メトロノームは必ずしも必要なわけではありませんが、現代の動画視聴者は正確なリズムに慣れており、一定以上の評価を目指すうえでクリックに合わせた演奏は不可欠でしょう。
現在手元に小型の電子メトロノームがなかったので、TAMAのリズムウォッチの安い方を購入。
(イヤホンは適当に選んだ安いやつです。)

TAMAのメトロノームはドラム向けだけあってクリック音が聞き取りやすく、大きいダイヤルをぐるぐる回してBPMを調整できるのも便利なのでおすすめです。
裏面にクリップがあり、服に引っ掛けておくことも可能です。

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なお、最初は「YAMAHA AG03のAUXインプットにメトロノームを繋ぎ、ヘッドホンからピアノの演奏音とクリックを両方聞きながら演奏する」という構想でした。

しかし残念ながら、AUXからメトロノームの音を入力すると、演奏した電子ピアノの音と一緒にメトロノームのクリック音も録音されてしまいます。
このAUXインプットは、iPod等を繋いでバッキング音源と一緒に演奏するような用途で使うものですね。

このため、メトロノームはAG03には繋がず、メトロノームに繋いだイヤホンを耳に装着し、その上からAG03に繋いだヘッドホンを被るというアナログな方法を用いることになりました。
これで一応、「メトロノームの音と電子ピアノの音を同時に聞きつつ、メトロノームの音は録音されない」が実現できました。

・スマホ用三脚

これまた絶対に必要というわけではないですが、電子ピアノの上にiPhoneを置いて撮影するとどうしても撮影角度の調整幅が不十分なのと、振動で揺れることもありえるため、スマホ用の三脚を購入しました。
今回選んだのはAmazonで評価の高いXXZUという中国製品で、今時Amazonのレビューはあまり参考にできないことも多いのですが、これは当たりでした。
基本的には安物でも十分かとは思いますが、ピアノの演奏を横から撮影するなら、高さ調整幅が100cm以上は欲しいところです。

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各機材の接続方法

では、電子ピアノとYAMAHA AG03、そしてiPhoneの接続について、とにかく分かりやすいよう使わない機能には一切触れずに説明します。
なお、上で紹介した順に番号を振っていますが、どの順番で繋いでも問題ありません。

※接続の際は電子ピアノやAG03の電源は切っておきましょう。

①電子ピアノ→インサーションケーブル→YAMAHA AG03

電子ピアノのヘッドホン端子に、インサーションケーブルの分岐していない方のプラグを繋ぎます。

そして二股に分かれた方のプラグを、AG03のピアノの絵が描いてある下の2つのジャックに繋ぎます。
一般的に白い方がL、赤い方がRです。

このとき、LINE/GUITAR切り替えスイッチは出っ張った状態(LINE)にしてください。
書いてあるイラストの通り、このスイッチを押し込む(GUITAR)のはギターを繋ぐときです。
また、GAINスイッチの方も出っ張った状態(HIGH)にしておきます。

②YAMAHA AG03→USBケーブル→Lightning-USB 3カメラアダプタ

AG03の背面のUSB2.0端子に付属品のUSBケーブルを繋ぎます。

このUSBケーブルの反対側はACアダプター(コンセント)には繋ぎません。
これはiPhoneに繋ぐものなので、USBケーブルの先端にはLightning-USB 3カメラアダプタを接続します。

③電源アダプター

ACアダプターでコンセントから電源をとります。
ここに別途購入したmicro USBケーブルとLightningケーブルを接続します。

micro USBケーブルの方は、AG03背面の5V DC端子に繋ぎます。
これでAG03の電源が入るようになります。

そして、Lightningケーブルを先ほどのLightning-USB 3カメラアダプタに繋ぎます。
これでiPhoneに音声信号を送りながら同時に充電も行えるようになります。

④Lightning-USB 3カメラアダプタ→iPhone

最後にLightning-USB 3カメラアダプタをiPhoneに接続すれば、電子ピアノからiPhoneまでの接続は完了です。
なお、三脚を使う場合は、マジックテープ式の結束バンドなどを使ってこのように固定しておくとケーブル抜け落ちの防止になると思います。

⑤ヘッドホン

電子ピアノの音を自分で聞くためのヘッドホンは、AG03のヘッドホン端子に接続します。
なお、この端子は標準プラグ(大きいサイズのプラグ)を繋ぐ用です。

「ミニプラグ(小さいサイズのプラグ)のイヤホン/ヘッドホンしか持っていない」という場合は、こちらのヘッドセット用となっているヘッドホン端子に繋いでもOKです。

音が聞こえるか確認

ではいよいよ音出し確認です。
ケーブル類の接続がすべて完了したら、電子ピアノとYAMAHA AG03の電源を入れ、以下の音量調整を行います。
AG03の電源ボタンはオンにすると光ります。

①電子ピアノの音量を決める

本来なら楽器録音時のレベル調整には色々ポイントがあるのですが、ここでは分かりやすさを重視し、なるべく楽に済ませる手順でいきます。
ひとまず、電子ピアノのボリュームはいつもヘッドホンで演奏しているときの位置をスタート地点としましょう。
(うちの電子ピアノであれば、ボリュームノブはおおよそ8時ぐらいの位置になります)

②YAMAHA AG03側のレベル調整

ここからが、「iPhone側で最終的に録音される音の大きさ」を決める重要な工程です。

鍵盤を適当に弾きながら、ピアノの絵が描いてあるつまみ(レベルつまみ)を上げていきましょう。

この時点ではまだヘッドホンから音が聞こえない(※ヘッドホンの音量調整は次の③を参照)ですが、電源ボタン下の緑のランプ(SIG)が演奏に反応して光っていれば、電子ピアノの音はちゃんとAG03に届いています。

最大音量が出るよう「ガーン!」と思いっきり弾いたときに、赤いランプ(PEAK)が一瞬光ってすぐ消えるぐらいが適正な入力レベルです。
赤がピカーッと光りっぱなしになっていたら、それはレベルつまみを上げすぎです。音割れしてしまうのでレベルを下げましょう。

ちなみに参考までにですが、うちの電子ピアノ本体の音量が先に書いた「ボリューム8時の位置」であった場合、AG03のレベルつまみは全開でちょうどいいぐらいのレベルになります。

「AG03のレベルつまみを全開まで上げても赤ランプが全くつかない」という場合は、電子ピアノ本体側の音量が小さすぎると考えられるので、電子ピアノ本体の音量を上げてみましょう。
逆に、電子ピアノ本体の音量を小さくしても赤ランプがつきっぱなしになってしまう状態であれば、「接続方法」の①で登場したGAINスイッチを出っ張った状態(HIGH)ではなく押し込んだ状態(LOW)にすることで、入力レベルを小さくして音割れを防ぐことができます。

③ヘッドホンから聞こえる音量の調整

先の②の工程を完了した時点でiPhoneで録音するための最終的な音量決めは既に完了しているので、もう電子ピアノ本体の音量やAG03のレベルつまみは触りません。
そのうえで、ヘッドホンで自分の演奏している音を聞く(モニターする)音量を、録音音量とは別に調整します。

ヘッドホンに送られる音量は、右下のMONITORセクションのヘッドホンつまみで調整します。

これは純粋に「ヘッドホンから聞こえる音の大きさ」の調整であり、iPhoneに送られる音には影響しないので、自分が演奏しやすい音量に設定すればOKです。

動画撮影(実例あり)

ではいよいよ撮影です。
ここまでの準備がミスなく完了していれば、iPhoneの通常のカメラアプリで動画撮影するだけで、YAMAHA AG03を経由した電子ピアノの音だけが映像とともに録音され、外部環境の不要な音は入りません。

というわけでこちらがAG03導入後の動画です。
最初のゴトゴトうるさい動画とは音質が雲泥の差です。

なお、AG03の上に乗っているのは、「何かマスコットキャラクターでも置いとこう」ということで十数年前に妻にプレゼントしたCLANNADのだんご大家族です。

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というわけで妻ですが、今後バンバン動画を投稿するとともに、採譜・譜面の作成等も行っていく予定のようですので、ぜひチャンネル登録のほうよろしくお願いします。

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