先日、発売されて間もないGENZLERのベースアンプを触る機会がありました。
それがきっかけで、以前所有していたGENZ BENZのベースアンプのことを思い出しました。
せっかくなので、ちょっと記録として書き残しておきます。
GENZLER / MAGELLAN MG350-BA10 Combo
この記事を書いている時点でのベースマガジン最新号、2018年6月号に、GENZLERのMAGELLAN MG350-BA10 Comboというベースアンプが載っています。
スピーカーキャビネットは10インチ一発に加え、その前面に2.5インチの小口径スピーカーを4基縦に並べたラインアレイ構造という、一風変わったアンプです。
さらに、ヘッドは取り外し可能で、4Ωのキャビネットに繋げば350W、8Ωのキャビネットに繋げば175Wのアンプとして使える、というものです。
かつて存在したGENZ BENZのアンプ
私はこのGENZLERの前身ブランドであるGENZ BENZのアンプを以前所有していました。
私が使っていたのはSHUTTLE 3.0-10Tというコンボアンプで、これもヘッドを取り外して使用することがでたのですが、とにかく軽くてありがたかったのをよく覚えています。
10インチスピーカーに175w出力(※ヘッド単体使用時は300W/4Ω、175W/8Ω)で、8.2kgというのはなかなか無いですし、片手でひょいと持てるサイズ感なのも良かった。(8インチスピーカーのSHUTTTLE 3.0-8Tというモデルはさらに軽い6.1kg!)
音としてはまさにこんな感じの、クリアではあるものの中域にケロケロした癖のある音色でした。
以前のモデルとの違い
で、GENZ BENZがブランド名を変えて再出発したのがGENZLERなのですが、最初に書いた通り、MG350-BA10を鳴らす機会がありました。
このGENZLER、GENZ BENZ時代と比較すると相当進化しています。
まずキャビネットについてですが、SHUTTLEのキャビは小型で軽い分、音量を上げるとかなり無理して鳴らしている感じが出てしまっていましたが、MG350-BA10の方はそういった無理矢理感が少なく、より自然に聞こえます。
総重量はやや重くなっており、11.3kgとのことですが、そのぶんしっかり低音が出ており、小口径スピーカーの効果もあってか高音域の伸びも良いです。
ベースアンプにとってこの構造が最適か?というと少し違う気もするのですが、キャビの重量を軽くすることで犠牲になりがちな音飛びを確保する工夫としては有りだな、という感じでした。
また、ヘッドについても、ドンシャリとハイカットの2種類のカーブが選べるコンツァーつまみと、ミドルがパラメトリックイコライザーになっているEQにより、かなり自由度の高い音作りができます。
GENZ BENZ時代のヘッドは、先ほどの動画のとおり中音域に癖があり、高音域も詰まる感じがあったのですが、そのあたりも改善され、ナチュラルに聴こえる出音になっていると感じました。
というところで「軽量アンプが出始めた頃の製品はイマイチだったなあ」という思い出話になってしまいました。
しばらく小型アンプはチェックしていませんでしたが、GENZLERのラインアレイスピーカーのような工夫は面白いな、と感じましたので、機会があればぜひ試してみてください。
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