【メンテナンス手順】安いギター/ベースを新品で買ったら何をする?

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私はこれといって楽器いじりの知識があるわけではなく、無駄に長い間ベースを弾き続けているだけのただの中年男性ですが、先日かなり久々に安い楽器を新品で買い、「購入後メンテナンス」とでも言うべきことをやりました。
このような「安い楽器を買ったら初めに必ずやること」は人それぞれあると思うのですが、そういった情報は意外とネット上にまとまっていません。
今回は、私が2万円台のベースを買ってからやったことを記録に残しておこうと思います。

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想定するのは新品価格5万円ぐらいまでの通販購入楽器

「安物」がどれぐらいの価格帯を指すかは人によると思います。
また、楽器店で店頭展示品を買うのか、Amazonなど楽器専売ではない店の通販で買うのかによっても、楽器の状態はかなり違うでしょう。

とりあえず、今回の内容はざっくり「5万円以下ぐらいの楽器を通販で買ったらこんな感じのことあるよね」ぐらいのイメージで書いています。
もちろん3万円の楽器が綺麗な状態で届くこともあれば、逆に10万円以上する楽器で「え、何これ…」というレベルのものを引いてしまうこともあるのですが、基本的にはエントリークラスのエレキギター/ベース全般に共通するメンテナンスとして読んでいただければと思います。

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安い楽器は汚い

今回入手した楽器はIbanezの30インチ5弦ベース、TMB35です。

【30インチショートスケール5弦ベース】Ibanez / TMB35
昨年発売されて気になっていたIbanezの限定生産のベースがあったのですが、アウトレット品が以前見た中古品よりもさらに安い価格で出ているのを見つけ、思わず購入してしまいました。 Talmanシリーズの5弦ベースです。 30インチのショートス...

この楽器の通常販売価格は3万円台後半です。
しかし、私が買ったのは新品ではあったものの、2万円台で売られていたアウトレット品ですので、そのぶん本来の品質管理がなされていない可能性もあります。

で、「安い楽器はネックの状態が~」とか「オクターブ調整を~」みたいな話は全部後回しです。
まずは掃除です。
試しに、いらないタオルで全体を乾拭きしてみると、それだけでうっすら黒い汚れが付着しました。
安い楽器は海外の製造工場から出荷されたほぼそのままの状態だと思って扱うのが正解です。

ポリ塗装のボディやネックは比較的汚れを取りやすいので、全体的にサッと拭くぐらいでいいでしょう。
新品であっても入念な掃除が必要なケースが多いのは指板です。

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指板掃除に何を使う?

昔から、指板のメンテナンス用品としてよく挙げられるのがオレンジオイルレモンオイルです。
ただ、考え方は色々あるようですが、私は個人的にこの手のオイルを間違った使い方をしている人が多いと感じています。

なんというか、「指板に油分を与える」という概念は変な方向に独り歩きしており、中には買った楽器にオレンジオイルをベッタベタに塗りたくり、染み込ませるためにしばらくそのまま放置する人もいますが、あれは絶対やってはいけないことだと思います。
レモンオイルって不乾性油の類だと思うのですが、塗膜のない木材に油が染み込んでグズグズになるのが良いことだとは思えないのです。
エボニー等の割れやすい材は油分の補給なケースがあると聞きますが、オレンジオイルは基本的には汚れ取り用の清掃グッズであり、クロス等に取ってサッと拭くだけにとどめ、その後しっかり乾拭きも行うべきもの、という認識です。

で、そういうオイルとは異なり、最近は指板掃除に特化したグッズが販売されています。
有名なのが、フレットバターゴルゴマイトでしょう。

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正直、これも中身の得体が知れないものである以上、個人的にはあまり使いたくないのが正直なところです。
ただ、安い楽器に対してであれば、手間と汚れ落としの性能を天秤にかけて、こういった商品を使うのもアリかなと思います。

中身はいずれも汚れ落としの成分を染み込ませた不織布で、小さく切って使います。
フレットも綺麗になりますが、フレットバターの方は研磨剤は入っていないらしいです。
両方とも使ったことがありますが、比較すると、フレットをピカピカにする効果はゴルゴマイトの方が上だと思います(なんかゴルゴマイトは研磨剤入ってる感じがする)。
いずれにしても、メッキが施されたペグやブリッジ等の金属パーツには使わない方がいいでしょう。

今回は手持ちのフレットバターが残っていたのでそちらを使いました。
揮発性溶剤っぽいにおいもするので、自分はこの手の商品を使ったら指板に成分が残らないようしっかり拭き取ることにしています。
左がフレットバターの切れ端で、右がフレットバターで磨いたあとの指板を拭き取ったペーパータオルです。真っ黒です。

この拭き掃除により、フレットの表面がザラついていたのもだいぶマシになりました。

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綺麗に掃除した指板を保護する

メイプルのような塗装された指板でない場合は、汚れを落としたあとに何かしらの方法で保護したい派なので、このブログでは毎度おなじみXoticのOil Gelを使いました。
私はOil Gelを長年使っていますが、これはオレンジオイル等とは全く異なり、乾くとパキッと固まるのが特徴です。
しばらく使わずにいると蓋の周辺がバキバキに固まってしまうほどです。

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ナット弦高の調整

「弾きやすいように弦高を下げる」というと、ブリッジのサドルの高さを六角レンチ等で調整する作業のことを指すことが多いです。
しかし、安い楽器は弦のビビリを抑えるためか、必要以上にナット部分の弦高が高い(=溝が浅い)ことが多いです。
その結果、「弦のローポジションを押さえるのに力がいる」とか「弦を押さえると開放弦のチューニングに対し押弦時の音程がシャープしてしまう」といった不具合が生じます。

これについては、ナットの溝を適正な深さまで削るという作業が必要になります。
そのための工具としてナットファイルというヤスリも販売されています。

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ただ、この作業は溝を掘りすぎたら取り返しがつかなくなり、ナット自体を作り直さないといけないという厄介なものです。
このナット調整はリペアショップに依頼しても意外と高くないので、不安ならプロに任せてしまう方がいいでしょう。
今回は、近所のリペアショップであるO2Factoryさんに依頼しました。
私は自分にできないことは大体こちらにお願いしています。コラムが興味深い内容なので一読の価値ありです。

トラスロッドやブリッジの調整は一番最後

ここまでやって、初めてネックやブリッジの調整を行うことになります。
このあたりに関しては調べればいくらでも情報が出てくるので詳細は省きますが、ナット弦高が適性になって初めて、ネックの反り具合やブリッジ弦高の調整、オクターブ調整などをする意義があります。

というわけで、ここまでの作業をすべて行うことにより、(この後も色々と改造を加える予定はあるのですが)購入時と比べるとかなり弾きやすくなりました。
特にナット弦高に関しては弾き心地にかなり影響するので、気にしたことがない方は手持ちの楽器を一度リペアショップ等で見てもらうのがいいかもしれません。

【TMB35の改造記録はこちらから】
タグ:TMB35

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