【レビュー】Roland / GR-D V-Guitar Distortion, GR-S V-Guitar Space

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過去に所有していた中でも、ある意味かなりの迷機といっていいであろうエフェクターです。
今回は2台まとめて紹介します。
2012年、BOSSではなくRoland名義で発売された13ピン入力対応の機種です。

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GRエフェクター

ギターシンセ・ベースシンセと呼ばれる機材や、Roland独自の13ピンケーブルを使用したGKピックアップについては過去記事で簡単に説明しています。

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この13ピンシステムを利用したGRシリーズなど、本格的なギターシンセは敷居が高いことから、Rolandが「ギターシンセの仕組みを利用した、とっつきやすいシンプルなエフェクター」として2012年に発売したのが、GR-D V-Guitar DistortionGR-S V-Guitar Spaceという2機種。
BOSSのツインペダルシリーズと同じ筐体を採用した、GKピックアップ対応のエフェクターでした。

GR-Dは、各弦独立出力の強みを生かした、深く歪ませても和音が濁らないというディストーション。
VG Dist 1、VG DIST 2、POLY DISTというキャラクターが異なる3種類の歪みに加え、シンセ音が鳴らせるSYNTHモードも備えていました。

そしてもうひとつのGR-Sは、今で言うシマーリバーブのようなキラキラした音を加えるCRYSTAL、各弦ごとに独立したコーラスをかけるRICH MODULATION、ストリングス風の柔らかいパッド音を加えるSLOW PAD、12弦ギターの音を再現できるBRILLIANT CLEANという4モードのエフェクターでした。

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良くなかった点

で、この2台、私は両方持ってたんですが、まあイケてなかった。
私はベースに繋ぐために購入したのですが、やはり本来の用途と違うこともあってか、ベースでの使用には向かないと感じることが多かったです。

各弦独立処理とはいえ、GR-Dの歪みはベースに使うとそこまで革命的な分離の良さとは感じられませんでしたし、SYNTHモードの音は正直ちょっとダサいうえに、シンセベースとして使うには音が軽すぎる。
GR-Sの音は一般的なエフェクターではなかなか出せない音色があり、右側のペダルを踏み続けることで音が伸ばせるFREEZE機能も面白かったですが、一番の目当てだったRICH MODULATIONのコーラスは思ったほどのきらびやかさではありませんでした。

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後発のコンパクトエフェクターに完全敗北

そして、最大の問題はこの2台の発売から間を空けず、似たようなことができるコンパクトエフェクターがBOSSから発売されてしまったこと。
2013年に発売されたDA-2 Adaptive Distortion(※既に生産終了)は、BOSSの新技術MDP(Multi-Dimensional Processing)により、コンパクトエフェクターでありながら極めて分離の良いディストーション。
そして、同時に発売されたMO-2 Multi Overtoneは、上下オクターブの音を加え、デチューンによって揺らぎを加えることも可能で、GR-SのBRILLIANT CLEAN以上にキラキラした音が普通のシールドを繋ぐだけでベースでも簡単に出せてしまいました。

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この2機種の販売価格は30,000円ぐらいだったんですが、どうもあまり売れなかったらしく、多くの取扱店で新品が半額程度のセール価格で販売されていたと記憶しています。
実際、機能には制限があるし、せっかくのGKピックアップ対応も期待はずれな部分が大きく、そりゃ売れないよなあと感じました。

実はこの手のエフェクターは過去にもあり、BOSSのツインペダルシリーズ最初期にOC-20G GK Effect Poly OctaveというオクターバーとWP-20G GK Effect Wave Processerという簡易シンセが存在しました。
しかしこの2機種も短命に終わったようで、やっぱりGKピックアップつけてギターシンセにチャレンジするような人は簡易的なものなんか求めてないということなのかもしれません。

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